4/17~18 桜の高遠&秋葉街道(その2: 杖突峠~鹿塩温泉)

目次: [その1][その2][その3][その4][その5]
コース: 茅野-杖突峠-高遠-長谷-分杭峠-大鹿村鹿塩温泉(泊)-地蔵峠-しらびそ峠-下栗-遠山郷-平岡
     (コースマップ)
走行距離: 66.52km(1日目)+89.84km(2日目)
車種: ランドナー(ヒロセ緑号)
同行者: FCYCLE 9名(高地,ats,NUTS,須藤,ふじ→,ayako,kondo,クララ,いこきん, 以上敬称略)

峠の撮影タイムを終えて出発したのが14:10頃。高遠への杖突街道は、幅の広い立派な車道が整備されており、広々とした開放感のある谷間へとゆったり下っていきます。ついついスピードを出してしまいがちですが、折角のツーリングですので、趣きのありそうな旧道に積極的に立ち入ってみることにしました。

改めて気付いたのが、立派な蔵のある家の多いこと。特に旧道の集落の家並みの中ではとても顕著でした。藤沢の集落の民家の庭先に建っていた「なまこ壁」の立派な蔵に、つい立ち止まってしまいます。描かれているのは恵比寿様?大黒様? 白い塗り壁の部分には鶴や亀までが飾り付けてあり、とても洒落ていました。丁度庭仕事をされていた奥様にお話を伺うと、大正時代の建物とのこと。でも、そんな古く見えません。手入れや補修を繰り返して大切に使っているのでしょう。こういう古くて良いもの後世にしっかり残して行くことの大切さを感じました。



御堂垣外の集落。ここは金沢峠・千代田湖からの道も合流する比較的大きな集落なのか、旧道に入らなくても、綺麗な家並みの中に立派ななまこ壁の蔵が建っていました。

次第に高遠が近づいてくると、なんとなく桜の木も増えてきたような気がします。先頭を走っていた方はさーっと通り過ぎてしまいましたが、小豆坂トンネル分岐点の正法寺の桜やそこからの細道も、実はなかなか良かったんですよ。

高遠の街の手前には、ループ橋を経て高遠城跡公園に至る直通路が数年前に完成しています。旧国道の終点の城下町から城址公園に上がっていくのも良いのですが、桜のシーズンの渋滞を避けるため、今日に限っては直通路で上がりました。ループ橋の途中は中央アルプスの新たな景観ポイントにもなっていました。

2時間半もの出発の遅れのために、高遠城跡公園は外から眺めるだけにしようかとも思いましたが、ここはオフの看板の場所。ほんの少しだけでも中に入って花見をしたい、という気持ちは止められませんでした。午前中閉鎖の見返りで午後は無料開放になっていたこともあり、桜雲橋を渡って太鼓櫓までちょっとだけ往復してみることにしました。

しかし、入ってみると、とても午前中閉鎖していたとは思えない位の大混雑。迷子を出さないように気を遣いました。気分はツアーの添乗員でしたが、ツアー旗は持っていないので、代わりに手を高く挙げながら先導することに。

公園ブログでは、一週間前に満開宣言が出されており、オフ当日まで花が持つかとても心配でしたが、寒い日が続いたためか一週間満開が続きました。私たちが訪れた時は丁度はらはらと散り始めたところで、とても風流でした。

高遠城跡公園の桜は「高遠小彼岸桜」という固有の種。明治初期に荒廃した城跡を公園として整備したときから植え始めたので、樹齢100年を越す老木も多いものです。手入れを繰り返した老木だから枝が複雑に曲がりくねっていますが、見事に沢山の花を咲かせていました。

お濠の底には桜の花びらが敷き詰められ、ピンク色の絨毯になっていました。ここに降りてくる観光客は少なく、実は穴場。時間さえ有れば、お濠に降りてシートを敷いてのんびりとできたのでしょうけど、またの機会ですね。

真っ青な空から大胆に枝垂れた老木の花が映えます。

公園の一番奥にある太鼓櫓。ここはよくパンフレットによく登場していますね。

赤い屋根の高遠閣。何もなかった城址公園に町民の集会や観光客が集えるようにと、昭和初期に建てられた入母屋造りの大規模な建造物は、国の文化財にも指定されています。

時間に追われていた筈なのに、30分ものんびりしてしまいました。でも、念願の高遠城址公園の満開の桜の花見ができて、とても満足な気分になりました。本当に立ち寄って良かったと思います。

心の満足が得られたところで、次はお腹の満足へ向けて移動を始めます。渋滞を避けるため、城下の集落の中の急坂から秋葉街道の旧道に降り、高遠湖を右手に見ながら三峰川沿いの静かな道を走っていきます。美和ダムの手前からは、南アルプス仙丈ケ岳が本日初披露。そう、旧長谷村は南アルプスの麓の村なのです。

非持の交差点を過ぎると「道の駅・南アルプスむら長谷」に到着です。全国各地に点在する道の駅はピンからキリまでありますが、自分的にはこの道の駅の評価はトップクラス。売店にはここでしか買うことのできない地元の産物や書籍などがありますが、なによりもお勧めなのが、焼きたての手作りパンやミニクロワッサンです。以前は穴場的存在でしたが、今となってはクロワッサンは超人気で、休日は予約なしでは手に入りません。

今回は高地さんの計らいで事前予約することで、総員10名で60個ものクロワッサンを無事に購入することができました。さらに今回はFCYCLE新規定番メニューとするべく、オニオンブレッドもデビュー。時間は既に4時近くなっていましたが、日差しも心地良い屋外のテーブルにて、分杭峠への登りに備えて遅めの昼食タイムとなりました。皆さんに気に入って頂けたようで、なによりです。

道の駅・南アルプスむら長谷
伊那市長谷非持 1400
0265-98-2955(代表)
お勧め: ミニクロワッサン(砂糖掛けあり/なし)…52円, オニオンブレッド(ツナ/ハム)…525円, その他菓子パン、惣菜パン等多数

お腹も一杯になったところで、本日二つ目で最後の峠の分杭峠へと出発です。美和湖は高遠湖よりも遥かに大きいため、暫くダム湖に沿って進みます。若干アップダウンがあるものの、ペースは速めで快走していきます。

三峰川と黒川の合流点からは、今度は鋸岳が姿を現しました。あれはどこかで見たことが。また行きたいな、M林道K峠

市野瀬からは、日本一堆砂の多い三峰川の河原は土砂で埋まりだし、やがて集落が終わったところから、最後の分杭峠に向けた登りが始まります。秋葉街道は数回走ったことがありますが、ここでは自転車を始めて間もなかった初回の印象が強烈に残っています。集落を出たところの急坂の始まりなど、真夏に蝉が鳴く中立ち止まっていた場所なんかを思い出しながら、ゆっくりと登っていきました。

川に沿って徐々に標高を上げていきますが、道が沢に突き当たって折り返す前後は最も険しく、勾配10%の登りが続きます。登り区間ではなるべく最後尾の集団に付くようにしました。休み休み登り、分杭峠に到着したのは丁度日没時刻の18:20。

黄昏の峠からは綺麗な夕焼けが見えていました。まさか、こんな山の中で夕焼けを眺めることになるとは思いもよりませんでした。

下り始める前にナイトランに備えて各自ライトを準備。用意の整った人から降りていきます。今回は万が一に備えた保険として通勤用の強力LEDライトを持ってきたのですが、こんな場面で役に立つとは。日没を迎えた峠から先はあっという間に暗くなっていきます。夜空に昇った上弦の細い月はくっきりとして、星空まで見えてきます。昼間ですら長く感じる大鹿村への下りは、日没後真っ暗な中ではさらに長い道のりとなりました。途中に登場する民家や工事の事務所の明かりが、束の間の安心感を与えてくれました。

そんなこんなで、宿の鹿塩温泉「塩湯荘」に到着したのは19:10のこと。皆さん暗い中、大変お疲れ様でした。ちなみにこの宿は、2001年の秋葉街道オフの時に、温泉だけでもと寄ってみたのですが、温泉の開放時間に間に合わず、いつか再訪しようと決めていた宿でした。

鹿塩温泉の泉質は塩化ナトリウム泉。つまり、舐めると塩辛い温泉です。そんなに熱くないお湯だったのに、ナイトランの下りで冷えた手足にはとても熱く、痛みがジーンと来ます。塩湯荘の丸い湯船「李花の湯」は丁度良い大きさで、男性陣が輪を作って、体を温めつつ一日の思い出を語り合いました。幸せな一時でした。

夕食は、川魚や鹿肉を中心とした郷土料理です。南アルプスの湧き水で育てたという鯉の洗いは、川魚の臭みは一切無く、醤油だけで美味しく食べられました。鯉のうま煮もこってり味が染みていて、佐久のと違って小骨も無いし、あっという間に平らげてしまいました。美味しい料理の数々にビールや地酒も進みます。

食後は男性部屋で翌日の作戦会議。地蔵峠・しらびそ峠への行程の説明、それから早朝に秋葉街道旧道の中尾峠に行ってみようという「朝ポタ」の提案を行いました。その後も話は盛り上がり、結局床に就いたのは23:30のことでした。

その3へ続く。

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